ショップの運営

売れれば良いと言いうものでは無い

売れているのに閉店してしまった

そんな事例があります。

一つはお金の問題です。

売れないお店にとっては訳の分からない話かも知れませんが、少し商売の経験がある人なら理解できると思います。

商売をやっていると数字に追いかけまわされる事になります。

この数字とはお金の事なんですが、売上たお金が支払いよりも先に入ってくればお金は回るんです。しかし楽天市場などで出店しているとこれがそうはいきません。楽天市場からの入金サイクルが支払いよりも遅くなる場合は「支払うお金が足りない」という事が起こります。もちろんそこまで想定しておかないお店が悪いんですが、こんな話を聞くのは1つや2つでは無いんです。

足りないお金を借り入れなどで用意できれば問題無いんですが、売れるお店程その金額が大きくなってしまいますから、借入が出来ないお店はたちまち経営が立ち行かなくなります。

売れているのに支払いが出来ない。

これが続くと取引業者は手を引きます。信用が無くなるのですから当たり前ですね。

次に人の問題です。

社長と運営者が別人である場合に起こりやすい事例です。社長はお金を出してスキルのある社員を雇い、運営を任せます。運営者がスタッフを教育して売れるお店になったとします。

これで社長は売れるお店の社長になる訳ですが、運営者は自分の力で出来ると判断するようになると「独立」を考え始めます。お金の目処さえ立てば自分でやれば儲けられる。だってこのお店が儲かっているのは自分の力ですから。徐々に社長との間に溝が生まれ始めて無かったはずの憎しみの感情も芽生えてきます。

社長だけが儲かるのは許せない

売れるお店になったのは自分の力だ

こうして運営者は独立に向かって野心を抱き始めます。

問題はこの運営者が一人でやめるのなら、代わりを雇って引継ぎ期間を儲ければ何とかなるのですが、スタッフを引き連れていきなり辞められるともうどうしようもありません。社長が少し把握していたとしても業務の全てをこなす事は不可能で、人材が集まるまでは店舗を閉鎖するか、最悪閉店に追い込まれます。僕の経験で実際にあった話で、そのお店は今はありません。

どちらの場合も、売上を上げるお店だからこそ起こり得る問題だと思います。

お金の専門家をそばに置いたり、運営者との信頼関係を深めたり、最悪の場合に備えておく事がそれらの防止に繋がります。ですが、売上を上げる事に必死になるあまり、そういった事から意識が離れてしまうんですね。

だからお店の運営というのは売れれば良いと言うものでは無いんです。少し売れるくらいなら売れてから考えても全然間に合います。だから売る事を第一に考えてもいいんですが、売上が大きくなるのが見えたら早めに手を打たないと死活問題に発展します。

それが分かれば誰も失敗なんかしないのですけどね。どれだけ気を付けていても想定外の事って起こります。出来れば誰か相談できる人がそばにいると違った見方が出来る可能性はあると思います。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

ABOUT ME
森 よしあき
ネットショップ研究所@所長。 WEB制作のフリーランス時代に「森さんが作ったページは全然問い合わせが無いんやけど」と言われた悔しさをバネに「なぜ問い合わせが来ないのか」「なぜ売上に繋がらないのか」を研究。後に「ネットショップ専門」のアドバイザーとしてこれまで200店舗以上のECサイトを指導。「見てもらえないショップは存在しないのと同じ」を教訓にあなたのお店の売上アップの為に今日も伝え続ける。
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