僕は20代をサラリーマンとして働いてた。
前半は内勤で間接営業
後半は顧客への訪問営業
どちらも重要な仕事だけど
やっぱり訪問営業はノルマがあってキツかった記憶しかない。
そんな訪問営業をしていた時の話。
ギリギリまで達成できないと思ったノルマを僅か5分で達成させた男
営業部はふたつの課に分かれていた。
OA機器販売がメインの営業1課と
新聞店、学校など訪問がメインの2課
このうちの1課の営業課長が凄いという話です。
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何が凄いのか
単純に売上ノルマの成績がスゴイのは当たり前。
自分のノルマは当然、課全体のノルマもどんな事があっても達成させる。
僕が営業をしていた期間で
月末の夕方になってもノルマ達成出来ていない!
金額にして100万円弱がどうしても足りない。
そんな状況になった事がある。
営業マンたちは毎日必死に駆けずり回って
頭を下げて回り
強引な値引きをしたり
自腹を切って補填する人もいた
そんな状況だから
もうこれ以上の売上は上げる事が出来ない。
僕もその一員だったけれど
どう考えても諦めるしかない。
その様子を営業課長は険しい表情で見ていた。
一人ひとりから報告を受け
もう足りない事が確定した時
その課長は電話の受話器を取っておもむろに誰かに電話をかけた。
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にこやかに、そして穏やかに世間話をしたと思うと
「じゃぁ、あれ今月上げとくからよろしく!」
そう言って電話を切り
売上伝票を記入し始めた。
電話での会話は時間にして5分程度。
その瞬間に足りなかった100万円弱の売上が加算され
売上ノルマは達成された。
この人は凄い!
スーパー営業マンだ!
かっこいい~!!
いつも思っていた事ながら、改めてそう思ったのを思い出す。
売れる人の営業手法とは
さて
彼は何故、月末のリミット一杯で
その売り上げをいとも簡単に上げる事ができたのか。
そして、それをギリギリまで上げなかったのか。
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答えは簡単です。
彼の売上ノルマはいつもその月の半ばで既に達成されているんです。
それだけでも凄い事ですが
残りの半月で翌月の売上を上げる為にストックしているんですね。
そのストックしている売り上げを今月に回した。
ただ、やはり自分の成績を考えて出来れば翌月分は回したくなかったから
ギリギリまで他の営業マンの報告を待ったんですね。
それにしても
その売り上げを電話一本で今月分でと了承をもらうのもスゴイ。
そう思っていたんですが
これにも訳があります。
驚いたことに彼のお客様というのは
ほとんどが「友達」のような関係なんです。
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何度も訪問しているうちに仲良くなる。
そして友達として付き合いを始めるんです。
その数が物凄く多い。
だから電話をしても世間話が殆ど。
何か必要なものがあればどんなものでも営業課長を通して購入すると決めている。
お客様はそんな人ばかりなんですね。
僕も含めて殆どの営業マンはわかっていてもそれが出来ない。
売りたい気持ちが先行して
人間同士の関係性なんて気が回らないんです。
相手に気に入ってもらって先に関係性を作る営業マン
相手が誰であろうといつも売りたい売りたいと考えている営業マン
どちらの成績がいいかは売る前に決まっているんです。
これから営業をする人
営業成績を上げたい人は
「商品を売る」という事を考えない事です。
売ろうとすれば必ず相手は警戒します。
壁を作って損をする事を避けようとします。
これは防衛本能でしょうね。
だから最初は売る事は考えないんです。
最初にある「売り手と買い手の関係」にある壁を取り払う事。
これを徹底的にやるんです。
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仕事をしているお客様は必ず事務機や事務用品を購入するタイミングがあります。
その時には必ず自分に声をかけてくれる。
そんな人が何人もいたら
売上は勝手に上がっていくんですね。
もちろん、わかっていても出来る人と出来ない人がいますよ。
僕なんかは出来なかったクチです。
でも知っているのと知らないのとでは全然違います。
あなたが営業マンを育てるとしたら
「どんな事があっても売ってこい!」
なんて言っちゃダメなんです。
「売れなくてもいいから友達になってこい!」
そう言って送り出すんです。
そうで無いと売れる営業マンは育たないと僕は思っています。
今日は僕の営業マン時代の話。
あなたもお客様と友達になってください。
そうすると商売はきっとうまく行きますから!