売れない事は「罪」ではないし、売れない人が「馬鹿」でもない。
先日、FX(株取引き)の学校に勧誘している人からツイッターのフォローが来ました。こんな人にフォローを返すとすぐにDMが送られてくる。スルーが一番です。
ところで、その人のプロフィールにはこんな事が書いてありました。
車の運転は誰でも受講料を払い、 時間を掛けて技術を身に付けるのに、 FXや投資となると 学ぶ時間やお金を惜しみ、 いきなり「本番」に臨んでいる。 でも、 スキルもない状態で資金を リスクに晒すのは 無謀なことだとは思いませんか?
Twitterより
僕の考えでは、この例え話は間違っています。車の「免許を取る」のと「運転技術」の向上とは全く別の事です。免許証が必要でなかったら、多くの人は自己流で練習して乗れるようになろうとするはずです。難しさは違うのですが、自転車の運転であれば殆どの人は自己流で乗れるように練習しますよね。
人は時間をかければ出来る(そう信じている)事であれば、それを誰かに教えてもらったり、ましてそれにお金を払うなんてことは本来やろうとしないものなんですね。それなのに「FXの勉強を自己流でやるのはおかしい!」と言っているのは根本的な事を無視しています。
実のところ、僕はネットショップなどのような「商売」も同じだと思っているんです。
「教えてお金をもらっている」僕がこんな事をいうとおかしいかも知れませんが、別に誰かの言う事を聞いて商売をやる必要なんて無いんです。ネットショップをやるのに免許なんていらないんですから。僕だってそうで、自分で自由に決めて仕事が出来る環境が欲しかった訳で、お金を払ってまで誰かの言うとおりにしたいなんて思ったことがありません。
それでもし売れないにしても、それは罪を犯している訳でもないし、人間として「馬鹿」と言われる筋合いも無いと思います。
皆自由にやればいい。それでは、そんな事を言っている僕がどうしてネットショップの先生なんてやっているのか。
それにはある理由があります。
売れない人が続出したネットショップ制作時代
僕がWEBサイトのデザインをしていた頃、自分で商売を始めた人達も「ホームページを作って欲しい」と言ってきました。その中には「ネットショップ」で小売りをする人もいたんです。
ところが、作ってはみたものの「ほぼ全く売れない」状態が続くわけです。「ほぼ」と言うのは身内やお願いした人が買ってくれるという事で、実質ゼロで何か月も過ごす人が何人もいた。
売れないのは森さんの責任や!
そのうちの一人が僕に言ったんです。「このページあかんなぁ」と。ネットショップが売れないのはページが悪い。つまり作った僕の責任だと言いたい訳です。
僕は驚きましたよ。僕は作る前に必ず釘を刺すんです。「このページを作ったら売れる訳ではありませんよ。宣伝や見てもらう工夫をしなければ誰も来てくれませんから。」と。
作るときは納得しているはずでも、実際に全く売れないなんて思っていなかったんでしょう。ズバリ言うと「認識が甘かった」と言う事です。その人は1年経たない間にどこかへ消えてしまいました。
ある人の悲惨な末路を目の当たりにする
別の人は夫婦でネットショップを始めると言ってページ制作を依頼されました。
楽天市場でしたが、毎月お金がかかるのに売り上げは上がりません。そして数か月が経ったある日、ある人から店長が病気で入院したと聞かされたんです。
これも後で聞いたんですが、奥さんとはお金のことでいさかいが絶えず、とうとう離婚されたそうです。そして数年後、その人のご家族から彼の死を知らされました。
残酷な話です。
商売さえうまく行けば誰かに責任を押し付ける必要もないし、病気になって家族も離ればなれ、そして命まで落とす事になるなんて誰も想像しなかったでしょうね。
誰にも教えてもらわなくていいけど、教えてくれる人は必要
もちろん、皆がそんな状況ではありません。だから商売は自由にやっていいと僕は思っています。
でも、最初から何もわからず勝手な思い込みで商売を始めると失敗する事だって当然あります。問題はそこからですよね。売れないまま何の手も施さずにいたら、取り返しのつかない事にだってなりかねない。それを僕は体験として身に染みているんです。
今僕がネットショップのコンサルティングをしているのはそんな流れがあったからです。
商売なんて、誰かに教えてもらわなければいけないなんて僕は思わない。苦労があったとしても、自分の頭を使って自由にできるからこそ面白いと本気で思っています。
ただ、自分ではどうしようもない人がいます。助けが必要な人がいます。そのままにしておいたら人生が台無しになってしまうかもしれません。
だから、僕は低料金で皆さんのネットショップのアドバイスを今日もやっています。
どうか皆さん、大成功しなくても、少しでも売れるようになってくださいね。僕も僅かながらお手伝いさせてもらいますから。
一緒に頑張っていきましょう!
